Suomiな気分で!

日本に居ながらフィンランド気分が味わえる(本人がですが…)ブログをめざします

5個分の値段で2個買える―この不思議な広告の意味は?

2個買うと無料でもうひとつもらえる。フィンランド語では"Osta (またはOta)3, maksa 2"といいます。


私もフィンランドに旅行したとき、ある衣料品店で看板にこう書いてあるのを見て、レジに3着持っていきました。


すると店員は「英語がわかるか?」みたいなことを英語で言ってきました。"a little"と答えると、「2着買うと1着がサービスになる」のようなことを一生懸命英語で説明し始めました(店員さんも英語がそれほど得意ではなかったようです。でも私の英語より上手ですが)。


看板を指さして"ymmärrän."とでも言えば良かったのでしょうか?とっさの一言が出ませんでした。


ところで、こんな広告はどうでしょうか?


”Osta 2, maksa 5” – Paikallis­lehdessä julkaistiin erikoinen mainos
「2個買って5個分支払え」―地方紙に一風変わった広告が載った。


これは、昨年の11月25日のHSのサイトで見つけた記事の見出しです。


これはどうみてもおかしい!この広告の真意を知りたくてチェックしておいたのですが、その時はサッカーワールドカップ関連の記事を優先したので、読まないままになっていました。


そして、今頃になってようやく読むことができました。


”OSTA 2, maksa 5.”
「2個買って5個分支払え」


Näin Salon Muurlassa sijaitseva patsaskauppa mainosti tuotteitaan torstaina paikallislehti Salonjokilaaksossa.
サロ(南西スオミ県の都市)のムールラ(フィンランドの元自治体で2009年1月1日にSaloと統合された)にある彫像の店は、木曜日(11月24日)に地方紙である"Salonjokilaakso(サロ川の谷)"に自身の製品をこんなふうに宣伝した。


※"patsaskauppa"とありますが、"patsas=銅像”と覚えていたので、「銅像を2体も買うかのか」と疑問に思って"Art Bouffant社"のサイトにアクセスしてみました。すると、個人の庭や玄関先等に置く「置き物」から、それこそ公園等に設置する大型の大理石像までさまざまな品揃えを見ることができました。適切な日本語が思い浮かばなかったので「彫像の店」としておきます。


HS soitti kauppaan ja kysyi, mistä on kyse.
HSはその店に電話をし、どういうことか尋ねた。


Puhelimeen vastaa Risto Merikanto, joka kertoo hoitavansa kauppaa pyörittävää Art Bouffant -yritystä.
電話に出たのはリスト・メリカントさんである。彼はこの店の世話をしているArt Bouffant社を経営していると説明している。 


Joutuuko asiakas maksamaan viidestä patsaasta, jos ostaa kaksi?
客は、彫像を2個買ったとき、5個分を支払うことになるのか?


”Ei tietenkään. Ei ihminen ole niin hullu, että sellaisia kauppoja tekee”, Merikanto vastaa.
メリカントさんは「もちろんちがう。人はそのような取引きをするほど愚かではない」と答えている。


Hän kertoo suunnitelleensa mainoksen. Hän sanoo, ettei kyse ole virheestä vaan kyseessä on tarkoituksellinen mainos, jolla hän halusi herättää huomiota. Merikannon mukaan mainos ei liity mitenkään kulutusjuhlaksi muodostuneeseen Black Fridayhin, eikä kyse ole myöskään kulutusta kritisoivasta mainoksesta.
彼は広告をデザインしたと説明している。彼は「それは間違いではなくて、作為的な広告である。その広告で注目を集めようとした。」と言っている。メリカントさんによれば、この広告は消費の祭典をつくっているブラックフライデーには全然関係ないし、消費を非難する広告でもない。


”Ei mitään tekemistä Black Fridayn kanssa”, Merikanto sanoo.
メリカントさんは「ブラックフライデーに関しては何もしない」と言っている。


Art Bouffantin Facebook-sivuilla tosin viitataan mainoksen yhteydessä Black Fridayhin. Samalla todetaan, että mainoksen tarjous ei ole totta.
Art Bouffant社のフェイスブックでは、確かにブラックフライデーに関連する広告が載っている。同時に「広告のサービスは真実ではない」と述べられている。


MERIKANTO sanoo, että hänellä ei ollut pelkoa siitä, että ihmiset ottavat ”osta kaksi, maksa viisi” -mainoksen tosissaan.
メリカントさんは「人々が「2個買って5個払う」という広告を真面目に受け入れるおそれは持たなかった。」と言っている。


”Ei niin hölmöä ihmistä ole, joka ostaa kaksi patsasta ja maksaa viidestä.”
「彫像を2個買って、5個分を払うような愚かな人はいない。」


Hänen mukaansa mainos on herättänyt huomiota jonkin verran.
彼によれば、この広告は少しは注目を集めた。


”Se on täysin epänormaali”, Merikanto luonnehtii.
メリカントさんは「それは完全に異常なことある」と述べている。


JOS Muurlassa sijaitsevan kaupan ohi sattuu ajamaan, ei sitä voi olla huomaamatta. Pihallakin on nimittäin paljon patsaita.
もし、ムールラにある店の脇を車でたまたま通れば、それに気づかないわけにはいかない。そう、庭にもたくさんの彫像がおいてあるのだ。


Merikannon mukaan kaupassa on kerralla tuhansia patsaita, mutta valikoimaan kuuluu noin 13 000 erilaista patsasta. Patsaita hän kertoo hakevansa Puolasta.
メリカントさんによれば、この店では一度に何千もの彫像があるが、品揃えにはおよそ1万3千の異なる彫像が含まれている。彼は、彫像はポーランドから持ち帰ったと述べている。


Patsaskauppaa Merikanto kuvailee mielenkiintoiseksi.
メリカントさんは、この彫像店をおもしろく説明している。


”Näitä myydään monenlaisiin tarkoituksiin. Näitä on ollut suomalaisissa elokuvissa ja mainoskuvauksissa. Maustetyttöjen musiikkivideolle vuokrasin aidon kokoisen tiikeripatsaan”, Merikanto sanoo.
メリカントさんは「これらは多くの目的に対して売られている。フィンランドの映画やコマーシャル撮影である。マウステテュットのミュージックビデオに実物大のトラの像を貸し出した。」と言っている。


記事は以上です。


注目を集めるためとはいえ、人騒がせな広告です。こんな広告は日本では受け入れられないでしょう。

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