9月29日、いつものようにHSのウェブサイトを眺めていたときのことです。
菓子パンのようなものの写真と次のような見出しが目に留まりました。
Konkurssiin ajautunut legendaarinen helsinkiläisleipomo pelastuu: uuden omistajan isoäiti piti kahvilaa samalla kadulla
"legendaarinen helsinkiläisleipomo(伝説のヘルシンキのパン屋)"ということばを見て、約１年ぶりに食べ物関係のブログが書けるかなと思い、クリックして記事に進んでみました。

単語を調べながら見出しを日本語に直してみると、
破産へと追い込まれた伝説のヘルシンキのベーカリーが助かる：新しいオーナーのお婆さんが同じ通りでカフェを経営する。
となります。

記事を読むと、この｢伝説のベーカリー｣はエロマンガでした。｢地球の歩き方｣のような日本のガイドブックにも紹介されていますので知っている人も多いと思います。私は訪れたことはありませんが…。そのエロマンガが破産した…ちょっと驚きました。

記事は短いのでさらっと読んでみます(実際はさらっといかないのですが…)。

LIHAPIIRAKOISTAAN tunnettu helsinkiläinen kotileipomo Eromanga on saanut uudet omistajat. Syyskuun alussa verottajan konkurssiin hakema leipomo siis jatkaa sittenkin toimintaansa.
自家製のミートパイで有名なヘルシンキの家族経営のベーカリーであるエロマンガが新しいオーナーを得た。つまり、９月の始めに収税人が破産を適用したそのベーカリーは結局のところ、営業を続けることになる。

Eromangan ovat ostaneet yrittäjät Otto Lundström ja Gustaf Westerlund. Leipomo ja myymälä avaavat ovensa uudestaan torstaina ja valmistaa tuotteitaan entisillä resepteillä, uudet omistajat kertovat tiedotteessa.
エロマンガを買収したのは起業家であるオット･ルンドストレムさんとグスタフ･ヴェステルンドさんである。ベーカリーとショップは木曜日(10月１日)に再びオープンし、以前のレシピに基づいて製品をつくる。新しいオーナーらはこう広告でこう述べている。
※新オーナーの２人はスウェーデン系でしょうか。スウェーデン語の発音が分からないので、フィンランド語風に読んでカタカナにしておきます。

Ostajat ovat molemmat suvuista, jotka liittyvät kiinteästi Helsingin ruokakulttuuriin. Ravintoloitsija Westerlundin äiti omisti Helsingissä useita kahviloita ja isoäiti piti kahvilaa samalla kadulla, jolla Eromanga sijaitsee.
買収者らはどちらも親族である。彼らはヘルシンキの食文化にしっかりと関わっている。料理店主であるヴェステルンドさんのお婆さんは、ヘルシンキで多くのカフェを所有していた。そして、お爺さんはエロマンガがある場所と同じ通りでカフェを経営していた。

Vuosia elintarvikealalla yrittäjänä toimineen Lundströmin isä taas oli pitkään Leipuriliiton puheenjohtajana ja hänen isovanhemmillaan oli vuosikymmeniä kahvila- konditoria- ja leipomoketju Helsingissä.
長年、食料雑貨店で起業家として活動していたルンドストレムさんの父は一方で長い間ベーカリー連合会の会長であった。そして彼の祖父母は10年間ヘルシンキでカフェ、菓子店、ベーカリーのチェーンを所有していた。

Eromanga on perustettu vuonna 1946.
エロマンガは1946年に創業した。

記事は以上です。

知っている人も多いと思いますが、この｢エロマンガ｣という店名は、創業者が地球儀を回して、指で止めたら、指が太平洋上の｢エロマンガ島｣を指していたことに由来します。その話はエロマンガのウェブサイト(eromanga.fi)に"Eromangan tarina(エロマンガ物語)"として紹介されています。

面白そうなので、次回はそれを読んでみます。