Suomiな気分で!

日本に居ながらフィンランド気分が味わえる(本人がですが…)ブログをめざします

独立記念日の翌日の記事を斜め読み

12月6日はフィンランドの独立記念日でした。このところ毎年、独立記念日の翌日のHSのサイトを開いて、市中の祝賀ムードの様子や大統領官邸で行われる祝賀パーティーの様子などを見てきました。過去の私のブログにこんな投稿をアップしたこともあります。



ところが、今年はやはり
Sunnuntaina vietettiin poikkeuksellinen itsenäisyyspäivä, kun Linnan perinteiset juhlat oli peruttu koronaepidemian vuoksi.
日曜日(6日)、例外的な独立記念日が祝われた。官邸での伝統的な祝賀パーティーはコロナ伝染病のために中止された。
となってしまいました。


今回の投稿は今年の12月7日のHSのサイトから、独立記念日関係の記事をいくつか拾い読みしてまとめてみました。


まず、
Tältä näytti itsenäisyyspäivän vietto vuonna 2020
2020年の独立記念日の祝典をここに示した
という見出しの記事からです。これは"kuvakooste"とあり、「写真集」といったところでしょう。


大聖堂に到着したサウリ・ニーニストとイエンニ・ハウキオ夫人、サンナ・マリン首相は黒いマスクをしています。マーケット広場はひっそりとしています。バルト海の乙女の像のあたりを歩く市民は「何も特別なことは無い」というようにみえます。等々の写真を見ることができました。


その写真集の中で注目したのは、官邸に招待された”Biolapset(ビオラプセット)”という子どもたちの写真です。気になったので次の記事を見てみました。


Linnan juhlien kulttuuritarjonta oli mukavaa mutta sekavaa – Biolapset oli illan piristysruiske, ja he esittivät myös juhlien ainoan kriittisen kysymyksen
官邸での祝賀パーティーの文化提供は心地よかったが、複雑でもあった―ビオラプセットはその晩の強壮剤のようなものであり、彼らは祝賀パーティーの唯一の批判的な質問をした。
※"kulttuuritarjonta"、適切な日本語が思い浮かびませんでした。「文化的出し物」あるいは「余興」としてしまうとあまりにもくだけすぎてしまうので文字通りにしておきました。そして"piristysruiske"、webxicon.orgでは"tonic"とありましたので、とりあえず「強壮剤」としておきます。


この記事は、HSの記者がフィンランド国営放送が放送した大統領官邸での祝賀パーティーの中継を見ての”Arvostelu(批評)”を述べたものです。ビオラプセットについてはこのように述べられています。


PIRISTYSRUISKE koettiin 8–12-vuotiaiden Biolapsien räpätessä pandemian vuoksi hieman vajaamiehisenä taustanauhan päälle Ota pallosta kii -lauluaan.
  
Kriittinen journalismi jää yleensä Yleisradiossa itsenäisyyspäivän juhlissa vähemmälle, mutta Biolasten nuori Toivo-poika sai tehdä kriittisen kysymyksen: ”Suojeletteko te metsiä”, hän kysyi tiukasti presidenttiparilta.


Asiallinen vastaus sisälsi sekä metsien suojelun että puun käytön puolustusta.


"piristysruiske"の真意を知ろうと、フィンランド国営放送のサイト(yle.fi)にアクセスし、今年の祝賀パーティーの放送を見てみました。といっても長いのとフィンランド語が聞き取れないのとで、ビオラプセットの場面以外は飛ばし飛ばしですが…


"kulttuuritarjonta"は順に、バリトン歌手であるAarne Pelkonen(アールネ・ペルコネン)の歌で「Maailma on kaunis(世界は美しい)」、Diandra(ディアンドラ)とアールネ・ペルコネンのデュエットで「Sinua, sinua rakastan(あなた、あなたを愛す)」、ディアンドラの歌で「You've Got a Friend(君の友だち)」、ビオラプセットのラップ、Seela Sella(セーラ・セッラ:フィンランドの映画女優)とEsko Salminen(エスコ・サルミネン:フィンランドの俳優)による朗読、Ida Elina(イダ・エリナ)によるカンテレの演奏とAtte Kilpinen(アッテ・キルピネン:振付師・舞踏芸術家)のダンスでジャン・シベリウスのフィンランディア賛歌でした。


ビオラプセットのフェイスブックによれば、彼らは8~12歳の14人の子どもたちから構成されているそうです。ところが祝賀パーティーでラップを披露していたのは9人でした。したがってHSは"vajaamiehisenä"と表現したのでしょう。披露した"Ota pallosta kii"は地球の未来と気候変動の問題をモチーフにしたラップのようです。大統領と夫人は微笑みながら身体でリズムを取りながら聴いていました。歌の後、4人が司会者からインタビューされ、そのうちの一番年少のToivo少年は「大統領に質問はあるか?」と問われ、 ”Suojeletteko te metsiä”と質問しました。大統領はその質問にきちんと答えました。


ビオラプセットのラップは他の「出し物」と比べれば異質であり、子どもたちの元気の良い歌と踊りは視聴した記者にとって"piristysruiske"のように思えたのでしょう。また、Toivo少年の質問も、記者が予想したものと違ったかもしません。それも"piristysruiske"のように感じた一因だったかもしれません。


それらをふまえて、HSの記事を日本語にしてみます。


8~12歳のビオラプセットがパンデミックのために少し人数が足りなかったが、後ろのリボンを頭につけて"Ota pallosta kii"という歌をダンスしながら歌った(のを見た)ときに「はっ」と目が覚めるような体験をしたようだった。


フィンランド放送協会では一般的に、批判的なジャーナリズムは独立記念日の祝賀パーティーで少数に留まっているが、ビオラプシの若いトイボ少年は批判的な質問をすることができた:「あなたがたは森林を保護しますか?」彼は大統領夫妻にきっぱりと質問した。


(それに対し大統領から)森林の保護と木材の使用の両方を守ることを含む適切な回答があった。


さて、次に注目した記事に移りましょう。
HS rakensi pukukoneen, jossa voit selata Linnan juhlien upeimpia ja kohutuimpia asuja 1920-luvulta lähtien. 
HSは"pukukone"を構築した。それを使うと大統領官邸での祝賀パーティーの最も豪華で人の心を騒ぎ立てる衣装を1920年代から閲覧することができる。
というものです。


例年なら独立記念日の翌日のHSのウェブページにはファッショナブルに着飾った招待客の写真が載り、読者を楽しませてくれるのですが、今年は招待客はゼロ。したがってHSはこのような特集を組んだようです。"pukukone"は文字通りなら「ドレスマシーン」ですが、"tietokone(コンピュータ)"に真似てドレスを閲覧するシステムをこう名づけたのでしょう。


ちょっと覗いてみましたが、写真がたくさんあって全部見きれませんでした。


フィンランドの独立記念日の話題は以上にして、12月6日は小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセルが地球に帰還した日でもあります。HSにも映像付きでアップされました。この偉業が海外でも注目されていることがわかります。
Japanilainen avaruus­kapseli laskeutui Australiaan mukanaan harvinais­laatuisia näytteitä Ryugu-asteroidista
日本の宇宙カプセルが小惑星「リュウグウ」からの珍しいサンプルを乗せてオーストラリアに着地した。


この記事は時間があるときに詳しく読んでみたいと思います。

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