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ネコは微笑むことができるのですか?の回答をフィン語で読む

Helsingin Sanomatには週に1回子どもたちの科学についての質問に答える”Lasten tiedekysymykset"というコーナーがあります。「ヒヨコの雌雄はどのようにして見分けるのですか?」とか「地球を最も汚染している物質は何ですか?」というような質問に専門家が答えるコーナーです。


18日付けのこのコーナーのトップは6歳の女の子(実際には名前が載っています。女性に多い名前なので「女の子」としました)からの質問で
Osaavatko kissat hymyillä?
ネコは微笑むことができるのですか?
というものでした。ネコが口角を上げて歯を少し見せていかにもにっこりとしているように見える写真も添えられています。


この質問に対してヘルシンキ大学のネコの行動科学者であるミッラ・サロネン先生が答えています。


私はネコの行動については全然わからないので関係する日本語のページを参考にしながら読んで見ました。以下、サロネン先生の回答です。


KISSAT eivät varsinaisesti osaa hymyillä. Niiden elekielessä hampaiden paljastaminen on itse asiassa varoitusviesti: älä tule lähelle.
ネコは実際に微笑むことはできません。ネコの表現行動では、歯を見せることは実際には「近くに来るな」という警告のメッセージなのです。


Kissat osoittavat iloa ja tyytyväisyyttä muilla tavoin. Tyytyväinen kissa siristelee silmiään tai pitää niitä rennosti puoliksi auki. Sen korvat osoittavat suoraan eteenpäin tai riippuvat sivuilla mutta eivät osoita taaksepäin.
ネコは他の方法で喜びや満足を表します。満足しているネコは自分の眼を細くして見たり、眼をゆったりと半開きにしたままにします。両耳はまっすぐ前に向けられたり、横向きに垂れていたりしますが、後ろは向きません。
※満足しているネコは耳を横に向けて寝かせ気味にすることがあるそうですが、"riippuvat sivuilla"はそのことを表現したものと思われます。"sivu"には「側面」という意味もあり、左右ありますから複数形、動詞"riippua"の「垂れ下がる」という意味をとりました。


Kun tyytyväinen kissa seisoo neljällä jalalla, sen häntä on pystyssä tai roikkuu rennosti alaspäin. Tyytyväinen ja iloinen kissa voi myös kehrätä ja hakea huomiota puskemalla ihmistä.
満足しているネコが4本足で立つとき、その尾はまっすぐに立っていたり、ゆったりと下にぶらぶらしています。満足していたり喜んでいるネコはごろごろと鳴いたり、人に押し寄ってくることで注意を引こうとすることもあります。
※ここで問題は"puskemalla ihmistä"。動詞"puskea"は基本的には「押す」という意味です。ネコが飼い主を「押す」行動には、いわゆる「すりすり」と「ふみふみ」がありますが、どちらを表現したものでしょうか。リラックスしているネコは「ふみふみ」をすることがあるそうですし、「すりすり」には飼い主に甘えたりおねだりしたり(hakea huomiota)する意味があるそうです。


サロネン先生の回答は以上です。6歳の子どもに対する回答だから、そう難しい表現はないだろうと思っていましたが、そうはいきませんでした。

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